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◇危険人物
◆種、ハイネ&キラ(+アスラン)
「キラ・ヤマト!」
MSドッグを吹き抜けてゆく、よく通る声。振り返って姿を探すが、聞き覚えのある声ではないので分からない。
見回していると、ぽんと左の肩に手が乗った。
「よっ。お前がキラ?」
親しく言葉をかけてくる、明るい金髪。きょとんと見上げてしまったが、すぐにはっと我に返り、青年に向き直った。
「は、はい。あの…」
「へぇ~。なるほどな」
「?」
「いや、アスランがあんまり可愛い可愛いって言ってたから、どんだけ童顔だよって思ってたんだけどさ。単純に童顔ってわけじゃないんだなーと思って」
「は???」
全く話が見えない。が、戸惑うキラに、彼はぷっと小さく吹き出した。
「ああ、悪い悪い。オレはハイネ・ヴェステンフルス。ザフト軍所属、グフ・イグナイテッドの専属パイロットだ」
「あ、それでアスランと…」
「そういう事」
ずっと亡命者として身を潜めていたアスランだったが、オーブ・プラント間で結ばれた条約によって前戦争中のややこしいあれこれを不問とされ、正式にオーブへ移籍し、オーブ軍に所属した。そして先日、交換視察としてザフトへ行ってきたのだ。その間キラはザフトからやってきたシンという少年に振り回されていた…というのは、また別の話。
とにかく彼とはその時に知り合ったのだろう。それで自分の名前だけを知っていたのか。
「なるほどな~。確かにこりゃ、警戒もするか」
「…あ、あの、すみません、話が見えないんですけど…」
「あ、じゃお茶でもしながらゆっくり話そうぜ。向こうにカフェテラスが」
「キラ!!」
今度は怒声が響き渡る。なんだかもう大声で名前を二度も呼ばれて、恥ずかしいというか居た堪れないというか。工員達の注目を浴びまくりだ。
アスランはずんずんと早足に歩み寄り、キラとハイネの間に割り込む。
「ちぇ、早かったなアスラン」
「ああ。おかげさまで」
「もうちょっとゆっくりしてればいいのに。ジュール隊長達と会うの久しぶりだって言ってなかった?」
「お前も一緒だと聞くまでは、そうするつもりだったさ」
ハイネの軽口に、鋭い視線をぶつける。それからキラの肩を抱いてくるりと回れ右。
「え、え?」
「行こう。カガリとラクスが呼んでる」
「あ…で、でも」
アスランの肩の向こうのハイネを気にすると、彼は大して気にしていない様子で変わらぬ笑顔を浮かべていた。
「今度ゆっくり話そうな、キラ」
「は、はい。すみませんハイネさん」
「キラ!!」
こんなにあからさまに機嫌の悪いアスランも珍しい。キラは戸惑いながら、しかしカガリ達が呼んでいるなら待たせてはいけないと、引かれるままアスランに付いていく。
「駄目だよアスラン、友達にあんな態度」
「友達? あいつは悪友あたりで充分だ。それよりキラ! お前、今ナンパされてたって分かってるのか!?」
「ナンパ…って、それこそ失礼だよ。普通に話をしようって誘われてただけだよ」
ああもう、とアスランは頭を抱える。それがナンパだっていうんだ。
油断ならない相手にキラのことを教えてしまった。己の迂闊さとキラの危機感の無さに、アスランは深い溜息を落とした。
パラレルですね。もしもアーモリーワンでのガンダム奪取がなかったら、ユニウスセブン落下がなかったら、戦争が始まらなかったら。って感じでしょうか。
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只今テイルズ熱再燃中につき、ほぼほぼTOXプレイ日記と化しております。
他、現在プレイ中…GE2RB、TOV、TOレーヴユナイティア、FFシアトリズムCC。
プレイ途中で一時停止中(積んでるとか言わない)…TOA、TOGf、P4G、DoD3、ニーア、DQH、シャイニングレゾナンス、討鬼伝、BBCC、BBCP、FF11、FF14、ドラゴンズクラウン。
プレイ開始待機中…TOX2、TOツインブレイブ、月英学園kou。
クリア済…P4Q(4主)。
やりたいけど諸事情により諦めた…FF零式、FF15、ソルサク。
視聴中アニメ…うたプリ。全話観た…野崎くん。途中までは追えた…ヨナ。
他にも種やマクFとかとか。